アルドース還元酵素阻害薬

アルドース還元酵素阻害薬|糖尿病性神経障害

 アルドース還元酵素阻害薬は、ポリオール代謝を改善するお薬です 

 

 

 アルドース還元酵素は、神経内でグルコースからソルビトールを合成するポリオール代謝の律速酵素です。高血糖状態では、ポリオール代謝が亢進しており、グリケーション反応が急速に進行しています。糖尿病性神経障害の成因仮説として、このポリオール代謝の異常が有力視されているのですが、糖尿病性神経障害の場合、体内でイノシトール不足も発生しており、このイノシトール欠乏が神経障害の成因と大きく関連しています。

 

 

 通常のポリオール代謝とは・・・

ブドウ糖

アルドース還元酵素の作用によって

ソルビトール

ソルビトール脱水素酵素

果糖(体外へ排出=無害化)

 

 通常のポリオール代謝経路では、ソルビトールは果糖(フルクトース)として無害化され体外に排出されています。
しかしながら、高血糖状態が持続すると、ポリオール代謝経路における、ソルビトール脱水素酵素の働きが追い付かず、ソルビトールが細胞内に大量に蓄積されてしまいます。体内でのソルビトールの蓄積は、細胞内の浸透圧を高めており、細胞内に水分を取り込んでしまうのと同時に、細胞の浮腫を生じさせるのです。この症状が、まさに糖尿病性神経障害であり、痺れや痛みの原因となっています。

 

 アルドース還元酵素阻害剤は、ブドウ糖のソルビトールへの移行を抑え、ソルビトールの蓄積を予防する作用が有ります。しかしながら、アルドース還元酵素阻害剤は、副作用が強く、特に腎毒性など安全性に問題があることから、現在は余り利用されていません。

 

 

なお、食品保存料として使用されるソルビトールは体内での蓄積作用の心配がなく、安全な食品添加物として用いられています。

 

 

糖尿病性神経障害とイノシトール

 

 

 糖尿病で高血糖の場合、体内のブドウ糖がイノシトールの再吸収を妨げていますので、体内でイノシトール不足が発生しています。イノシトールは主に人間の細胞膜上に存在して、神経伝達経路に重要な役割を果たしているのですが、高血糖状態では、イノシトール不足により神経障害に拍車を掛けているのです。

 

糖尿病性神経障害とイノシトールの関係

 

 

 

 

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